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相続人が複数いるとき何から始める?遺産分割の流れと注意点を解説

埼玉県和光市のアーチ行政書士事務所の相続に関する写真

「親が亡くなり、兄弟や親族と遺産を分けなければならないけれど、何から手をつければいいのかわからない」

相続は日常的に経験するものではないため、手順も書類も専門用語も、初めてだとわからないことだらけです。また、家族間で遺産の分け方をめぐって意見が食い違い、関係がぎくしゃくしてしまうケースもあります。

この記事では、相続人が複数いる場合の遺産分割の基本的な流れ、よくあるトラブルのポイント、そして円滑に進めるためのコツについて解説します。

目次

この記事のポイント

  • 遺産分割は「相続人の確定→財産の把握→話し合い→手続き」の順で進める
  • 遺産分割協議書の作成は、全相続人の合意が必要
  • 話し合いが進まない原因の多くは「感情のもつれ」と「情報の非共有」
  • 遺産分割協議書の書類作成は行政書士に依頼できる

遺産分割とは?まず基本を整理しよう

「遺産分割」とは、亡くなった方(被相続人)の財産を、相続人全員で話し合って分けることをいいます。

相続人が1人だけであれば財産はそのまま引き継がれますが、相続人が2人以上いる場合は、原則として全員の合意のもとで遺産の分け方を決める必要があります

遺言書がある場合は、基本的にその内容に従って分割されます。
ただし遺言書がない場合や、内容に相続人全員が合意して変更を希望する場合は、相続人同士で話し合いを行います。これを「遺産分割協議」と呼びます。

遺産分割の基本的な流れ

遺産分割は大きく4つのステップで進みます。

ステップ内容目安期間
①相続人の確定戸籍を収集して法定相続人を特定する1〜2週間程度
②財産の把握預貯金・不動産・負債などすべての財産をリストアップする2週間〜1ヶ月程度
③遺産分割協議相続人全員で話し合い、分け方を決める状況によって大きく異なる
④手続き・書類作成遺産分割協議書を作成し、各種名義変更手続きを行う1ヶ月〜数ヶ月程度

ステップ①:相続人を確定させる

まず行うべきは、「誰が相続人なのか」を正確に確認することです。思わぬ相続人(認知された子など)が存在する可能性もあるため、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を収集して確認します。

この戸籍収集は手間がかかる作業ですが、後のトラブルを防ぐためにも丁寧に行うことが大切です。

ステップ②:財産の全体像を把握する

次に、相続財産の全体像を把握します。
財産には「プラスの財産」と「マイナスの財産」があります。

種類主な内容
プラスの財産預貯金、不動産、株式・有価証券、生命保険(相続財産となるもの)、自動車など
マイナスの財産借入金、住宅ローン残高、未払いの税金、連帯保証債務など

マイナスの財産が多い場合は、相続放棄や限定承認という選択肢もあります。
ただし、相続放棄は「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」に家庭裁判所への申述が必要なため、早めに財産状況を確認することが重要です。
ちなみに、プラスの財産だけを相続したい!といったことはできません。

ステップ③:遺産分割協議を行う

財産の全体像が明らかになったら、相続人全員で話し合います。
この協議は必ずしも一堂に会する必要はなく、書面やメールのやりとりでも構いません。
ただし、相続人全員の合意が得られなければ、遺産分割協議は成立しません。1人でも欠けた状態で進めると、協議自体が無効になります。

ステップ④:遺産分割協議書を作成する

協議が整ったら、その内容を「遺産分割協議書」という書面にまとめます。
この書類は、銀行口座の解約・名義変更や不動産の相続登記など、さまざまな手続きで必要になります。
内容の漏れや記載ミスがあると手続きで使えないこともあるため、正確に作成することが重要です。

遺産分割でよくあるトラブルと原因

相続では「うちは仲の良い家族だから大丈夫」と思っていても、実際に手続きが始まると意見が割れてしまうことがよくあります。よくあるトラブルの原因を整理しておきましょう。

  • 財産の全体像を共有していない:一部の相続人だけが財産の詳細を知っており、他の相続人が不信感を抱くケース
  • 生前に受けた援助・贈与の扱い:「自分だけ介護を担ってきた」「あの人だけ生前に多くお金をもらっていた」といった不満が表面化するケース(特別受益・寄与分の問題)
  • 不動産の分け方が難しい:現金と違い、不動産は簡単に分割できないため話し合いが長引きやすい
  • 疎遠な相続人がいる:音信不通の相続人がいると協議が進まない

これらのトラブルは、早い段階で全員が情報を共有し、透明性を持って話し合いを進めることである程度防ぐことができます。

行政書士に相談・依頼できること

遺産分割に関して、行政書士は以下のような業務をサポートできます。

業務内容行政書士への依頼
遺産分割協議書の作成〇 対応可能
相続関係説明図の作成〇 対応可能
戸籍収集・相続人調査のサポート〇 対応可能
相続財産目録の作成〇 対応可能
不動産の相続登記△ 司法書士の業務
相続税の申告△ 税理士の業務
相続人間の紛争・調停△ 弁護士の業務

行政書士は書類作成・相談のプロとして、遺産分割協議書をはじめとした相続関連書類の作成を依頼できる専門家です。

必要に応じて、登記の専門家(司法書士)や税務の専門家(税理士)と連携しながら手続きを進めることもできます。

「自分で作れそう」と思っていても、記載内容の不備で金融機関や法務局に書類を差し戻されてしまうケースもあるので、専門家に相談しながら進めると安心です。

まとめ

遺産分割は「相続人の確定→財産の把握→協議→書類作成・手続き」という流れで進みます。各ステップに期限や注意点があるため、早めに全体像を把握して動き出すことが大切です。

  • 相続放棄の検討は「3ヶ月以内」という期限がある
  • 遺産分割協議は相続人全員の合意が必要
  • 遺産分割協議書は正確に作成しないと各手続きで使えない場合がある
  • トラブルの多くは「情報の非共有」と「感情のもつれ」から生まれる
  • 書類作成・相談は行政書士、登記は司法書士、税務は税理士と役割分担がある

「何から手をつければいいかわからない」「書類の作り方に不安がある」という場合は、行政書士への相談を選択肢のひとつとして考えてみてください。状況を整理するだけでも、次の一歩が見えてくることがあります。

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